大腸カメラ検査 COLON-CAMERA
大腸カメラ検査の
予約について
当院の大腸カメラ検査を説明します。
この検査は事前に2L近くの下剤を内服して腸をきれいにする必要があるため、下剤がうまく腸を流れないリスクがございます。
先ず患者様の診察をさせていただき下剤内服が安全に行える事を確認してから予約をさせていただいております。腫瘍による大腸閉塞のリスクが疑われる方などは事前にCT・レントゲンや超音波検査等による評価を行い万全の対策をして参ります。そのためWEBによる検査予約は行っておりませんことをご了承ください。
大腸カメラ検査の予約方法について
WEBまたはお電話で〈大腸カメラを受けたい方の診察予約〉をご予約ください。検査希望日等について問診票にご記入ください。診察時に相談のうえ決定いたします。
早めの検査をご検討の方や検査を受けるかどうか迷われている方、どうぞお気軽にご相談ください。
注意事項
上部・下部内視鏡ドック(自費診療)をご利用の際に保険証のご提示をお願いしております。ご確認のうえお手続きください。
大腸カメラ検査(大腸内視鏡検査)について
大腸カメラ検査は、肛門から内視鏡スコープを挿入し、大腸粘膜全域を直接観察する検査です。大腸がんは進行が比較的緩やかで、初期にはほとんど自覚症状がないため、発見が遅れてしまうケースも少なくありません。
この検査によって、大腸がんの早期発見・早期治療が可能になるほか、将来的にがん化するリスクがあるポリープをその場で切除することも可能です。
当院では、検査による心身の負担をできる限り軽減し、安全かつ正確な内視鏡検査を行うことを心がけております。気になる症状や検査に不安がある方は、お気軽にご相談ください。
大腸カメラ検査を
受ける重要性
近年、大腸がんの罹患者数は増加傾向にあり、がんによる死亡原因の上位を占めています。日本人の場合、約10人に1人が大腸がんに罹患するといわれています。これは、男性も女性も含めた生涯罹患リスクの推計値です。大腸がんは日本において非常に一般的ながんの1つで、特に50歳以上の人々に多く見られます。こうした背景から、早期発見・早期治療の重要性がますます高まっています。
大腸カメラ検査では、大腸がんの前段階であるポリープを早期に発見し、その場で切除することが可能です。特に40代以降の方は発症リスクが上昇するといわれており、定期的な検査が推奨されています。
当院では、最新の内視鏡機器を導入し、痛みや不快感に配慮した検査を行っております。検査に不安のある方も、お気軽にご相談ください。
このような症状がある方は、大腸カメラ検査をお勧めします
- 便秘が続く
- 持続する下痢
- 腹部膨満感(お腹が張る)
- 残便感
- 便が細い
- 血便があった
- 急な体重減少
- 排便回数が多い
- 便潜血検査で陽性と指摘された
- ご家族の中に大腸がんを発症した人がいる
-
最近疲れやすく息切れを感じる(貧血の進行)
など
当院の特徴
経験豊富な消化器内視鏡専門医による大腸カメラ検査
当院の大腸カメラ検査はこれまで内視鏡検査50,000件以上の実績を持つ日本消化器内視鏡学会の認定を受けた消化器内視鏡専門医である院長が主に担当します。
卒後25年以上にわたり内視鏡医として培ってきた高度な技術と経験、そして最先端の内視鏡システムを活用することで、精度の高い検査を実施することが可能です。
検査の際には、患者様への負担をできる限り軽減するよう心がけており、不安や不快感にも十分配慮しています。また、検査中に大腸ポリープを発見した場合には、その場で切除することも可能です。金曜日は慈恵医大常勤の内視鏡治療specialistが検査を担当します。
患者様の状態に合わせた
鎮静剤の使用で
苦痛の少ない大腸カメラ検査
当院では、大腸カメラ検査時に鎮静剤を使用し、患者様が半分眠ったようなリラックスした状態で検査を受けられるよう配慮しています。これにより、苦痛を抑えながらスムーズかつ正確な検査の実施が可能です。
また、小児用にも使えるやわらかいタイプの内視鏡を導入しています。腸に対する当たりがソフトでより侵襲が少なく低深度麻酔との相性も良好です。
最近は比較的強い麻酔を効かせ完全睡眠状態で全く記憶がなくなった状態で内視鏡検査を行う施設も見られます。「楽=強い麻酔=安心・内視鏡精度が高い」とは限りません。当院では患者様に合わせて麻酔量を調節し過度の鎮静に気を付けながら、技術で高い検査精度を支える方針です。
最先端内視鏡AIシステム
(EIRL Colon Polyp)の導入
当院では、東京慈恵会医科大学内視鏡科とエルピクセル社が共同開発した最先端内視鏡AIシステム「EIRL Colon Polyp」を多摩エリアにて初導入しております。
このシステムは、検査中にポリープ候補をリアルタイムで検出し、医師の診断を支援します。深層学習を活用した医療機器として、2022年11月に厚生労働省の承認を取得しており、病変単位での感度98.1%、フレームベースでの特異度95.0%という高い性能を示しています。AIによる診断支援を取り入れることで、これまで以上に正確かつ迅速な病変の検出が可能となり、大腸ポリープやがんの早期発見・早期治療に繋がります。
内視鏡人工知能(AI)のメリット
①異常検出能力で精度の高い検査
人工知能(AI)は、内視鏡検査中の映像をリアルタイムで解析し、ポリープやがんなどの病変を検出する機能を備えています。これにより、従来の検査では見落とされがちな微細な病変にも素早く気づくことができ、早期がんやポリープの見逃しリスクを低減します。
②進化する学習能力
AIを活用した内視鏡検査では、膨大な数の内視鏡画像や動画データを学習することで、正常な組織と異常な部分の違いを識別する能力を高めています。さらに、最新技術と継続的なデータ更新を組み合わせることで、AIは常に高い精度を維持しながら、より信頼性の高い診断支援を実現しています。
③スムーズで精度の高い検査
AIによる画像解析機能により、検査中の診断がこれまで以上に効率的かつ正確に行えるようになりました。過去の内視鏡データを学習したAIは、大腸ポリープやがんの疑いがある部位を瞬時に検出し、医師の判断をリアルタイムでサポートします。
最新鋭の内視鏡システム
「EVIS X1」を導入
当院では、オリンパス社が開発した最新の内視鏡システム「EVIS X1」を採用しています。
デジタルハイビジョン映像や高度な画像処理技術、特殊な波長のレーザーを活用することで、わずかな病変も見逃さずに捉えることが可能です。検査の精度を高めながらも短時間での実施が可能となり、患者様の負担を抑えられます。
NBI
がん細胞は急速に増殖するため、多くの酸素や栄養を必要とし、その周囲には毛細血管が集中しやすくなります。NBIは、この血管の分布を強調して映し出すことで、肉眼では捉えにくい微細な病変の早期発見を可能にする技術です。特に、超早期のがんであっても血管パターンの変化から検出することができ、がんの早期診断に大きく貢献しています。近年では、さらなる画像の明瞭化が進み、胃がんの早期発見にも高い有用性が認められています。
ワイドアングル
当院では、視野角170度のワイドアングルに対応した最新の内視鏡機器を採用しています。消化管にはヒダやシワが多く、通常の視野では死角が生じやすいですが、ワイドアングルによって観察範囲が広がることで、そうした死角が大幅に減少します。これにより、病変の見落としを防ぎ、より正確で信頼性の高い検査が可能になります。
土曜終日や早朝も検査対応
当院では、平日や日中の受診が難しい方にも配慮し、土曜日の終日および早朝の時間帯にも大腸カメラ検査を実施しています。より多くの方に大腸がんの早期発見・早期治療の機会を届けるため、柔軟な検査体制を整えております。お気軽にご相談ください。
大腸カメラ検査・胃カメラ検査の同日検査対応
当院では、胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同じ日にまとめて実施することができます。お忙しく何度も通院するのが難しい方にとって、効率良く検査を受けられる選択肢としてお勧めです。また、食事制限などの事前準備も一度で済むため、心身のご負担も軽減されます。
同日検査が可能かどうかは当院の基準がございますので診察時にお問い合わせください。
院内下剤に対応
大腸カメラ検査では、検査の精度を保つために、事前に下剤を服用して腸内をきれいにする必要があります。
基本的には一番リラックスできるご自宅での下剤内服をお勧めしております。下剤の服用に不安がある方や初めての方は、院内での服用も可能です。ご相談ください。
大腸カメラ検査時の炭酸ガス送気
大腸は複雑に曲がりくねっているため、小さな病変が見えにくいことがあります。そのため、大腸カメラ検査では腸内を広げて観察しやすくするために、気体を注入します。しかし、通常の空気を使用すると、検査後に腹部の不快感や膨満感が強くなることがあります。
当院では、空気よりも約200倍吸収されやすい炭酸ガスを使用することで、検査後の不快感を大幅に軽減しています。炭酸ガスは腸から速やかに吸収され、呼気として自然に体外へ排出されるため、安全性も高く安心です。
大腸ポリープ切除対応
当院では、大腸カメラ検査中にポリープを発見した場合、その場で切除できる体制を整えています。
ただし、サイズが大きいポリープは、入院が必要となることがあります。その場合は、連携先の医療機関をご紹介いたします。
また、抗血栓薬を服用されている方は、切除時に出血リスクが高まるため、服薬管理が必要です。必ず担当医の指示に従ってください。不安な点があれば、お気軽にご相談ください。
半個室の
リカバリースペースを完備
検査後は、鎮静剤の効果が完全に抜けるまで、半個室のリカバリースペースでゆっくりお休みいただけます。
検査後はストレッチャーに横になったまま、リカバリースペースまでお運びしますので、ご自身で歩いて移動する必要はありません。落ち着いた空間でリラックスしながら、安心してお過ごしください。
迅速かつ専門的な病理検査
当院では、内視鏡検査中に発見した疑わしい病変に対して、組織を採取し、病理検査を実施しています。病理検査とは、採取した組織を顕微鏡で詳細に分析し、がんやその他の疾患の有無を診断する重要な検査です。
当院では、連携先の医療機関に病理検査を依頼しており、専門医による診断を通じて、精度の高い結果が得られるだけでなく、検査結果のご報告までの期間も短縮されています。
検査結果を待つ間の不安をできる限り軽減できるよう、丁寧にご説明しながらサポートいたします。
大腸カメラ検査の流れ
STEP
初回外来
- ご予約のうえご来院ください。WEB予約が便利です
- 内服中の薬がある方は必ずお薬手帳をお持ちください
- 医師診察後、検査日予約します
- 大腸カメラ検査当日に向けての注意点を説明します
- 検査用下剤の飲み方を説明します。下剤と自宅用パンフレットをお渡しします
- 下剤内服については下剤内服法の動画をご参照ください
- 予め下剤内服法の動画をご覧頂いた患者様は予約時の説明が簡単にすみます
-
前日の食事は大腸検査用のミールキット(3食入り)をご購入頂き召し上がって頂いております。残渣が少なくなるため食事の制限と下剤の負担が軽くなります。食べ物にアレルギーがある場合はお知らせください。
STEP
前日
検査前日の夜8時から10時の間に液体下剤(ピコスルファートナトリウム内用液)1本5mlをコップ1杯の水に溶かして内服します。医師の指示により内服をしない場合や半分程度に調整する場合がございます。指示どおりご使用ください。
STEP
当日
検査前
- 検査予定時間のおよそ4~5時間前から下剤内服(モビプレップ)を行います
※心配な方は院内にて下剤を内服することも可能です。その場合はお約束の時間にご来院ください。 - きちんと下剤が内服できた場合、およそ2~3時間で便は綺麗になります
- 検査予約時間の30分前までに来院するようお願いします
- 麻酔を使用するため車、自転車やバイクを検査後は運転する事はできません
- 公共交通機関を用いてお越しください
-
窓口で簡単な問診票をご記入頂きます。必ず緊急時の連絡先をお書き頂くようお願いしておりますのでご協力ください。
検査
- 検査は約15~30分程度です。
- 大腸カメラ検査中、医師の判断でポリープ切除や病理検査を施行します。
検査後
- 検査後はリカバリーで休憩いただきます。
- 検査後1時間経ってから飲食できるようになります。なお、組織採取やポリープ切除をした場合、3時間経ってからとしてください。
- 検査当日の長距離移動や激しい運動は避けてください。
-
ポリープ切除をおこなった場合は検査後、食事や運動制限に関する注意点について説明します。また翌日からの旅行や遠方への出張はお控え頂いております。
下剤の飲み方
当院の大腸カメラでは主に「モビプレップ」という下剤を使用いたします。下剤の服用にご不安をお持ちの方も、服用方法について是非ご確認ください。
モビプレップ以外にもいくつか下剤の選択肢がございます。苦手な方は診察時にご相談ください。
STEP
後日
- 病理検査がある場合、結果を3週間後に外来で説明いたします
- 今後の検査の経過観察の方法、期間等について相談します
ご高齢の方や合併症を有する方の対応について
75歳以上の方、重篤な合併症を有する方、独居で下剤内服に不安がある方などで、医師が外来での大腸カメラ検査が危険と判断する場合においては当院での検査をお断りさせていただことがございます。ご了承ください。
またご家族の付き添いが検査を受けるのに必要と判断させていただくこともございます。
安全に下剤内服をしていただくことや検査にまつわる有害事象を避け患者様の安全を守るためですので、何卒ご理解頂きますようお願い申し上げます。
大腸ポリープ切除を
受けた方への注意点
検査時に同時に大腸ポリープ切除を受けた場合、当日検査後簡単な説明を行います。
ポリープ切除は安全な範囲で行いますが、万一治療後の出血等の偶発症が生じたときの対応について説明します。
食事や安静の指示を個別に行いますが、通常当日は軽食可能、アルコール摂取は禁、激しい運動や遠出は行わず帰院後はご自宅でゆっくりお過ごしください。
大腸カメラ検査の料金
大腸カメラ検査自体と検査でポリープを切除した場合どちらも保険診療ですので当院の特別な価格設定はございません。
診察内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
大腸カメラ検査 | 1,900~6,700円程度 | 5,500~20,000円程度 |
大腸内視鏡ポリープ切除 (大腸ポリペクトミー術) |
7,000~12,000円程度 | 19,000~35,000円程度 |
※病理検査の有無や個数により価格が変わります
※上記は再診料や処方料など含まれておりません。付属して行う検査等で料金は変動します。
よくある
大腸カメラ検査の質問
大腸カメラ検査についてのよくある質問は、以下のリンク先よりご確認ください。