胸焼け HEARTBURN
このような症状で
お悩みはございませんか?
- 胸焼けがする
- 胸のあたりが熱く感じる、つかえるような感覚がある
- 胸に重さや不快感を覚える
- のどに異物感や違和感がある
- 酸っぱいものがのど元まで上がってくる
- 朝起きたときに口の中が不快に感じる
- 背中が張るように感じる
- 咳が長引いている
- 胃が張って苦しい
- みぞおちに痛みがある
- げっぷが頻繁に出る
など
胸焼けについて
胸焼けとは、胸の奥や上部に焼けつくような熱さや不快感を覚える症状です。
胃酸が食道へ逆流することで生じ、胸のあたりに違和感や痛みを伴うことがあります。
主な原因としては、胃酸の分泌過多や消化不良が挙げられ、胸が圧迫されるように感じることもあります。
胸焼けの原因は?
食べ過ぎ・飲み過ぎ
飲酒や過食は胃に負担をかけ、胸やけの原因となることがあります。
特に、食後すぐに横になると胃酸の逆流が起こりやすくなるため、消化にやさしい食事を心がけ、食後は一定の時間を空けてから横になるようにしましょう。
刺激物、脂肪分の過剰摂取
香辛料や酸味の強い食品、揚げ物や脂肪分の多い肉類などは、胃酸の分泌を促し、胸焼けの原因になります。栄養バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
胃の圧迫
便秘や肥満、妊娠などにより胃が圧迫されると、胃酸が逆流しやすくなります。また、食後は胃内の圧力が高まるため、就寝は食後3時間以上経ってからが望ましいとされています。
喫煙
タバコに含まれる成分は、胃と食道の間にある括約筋の働きを弱め、胃酸が逆流しやすくなります。
胸焼けに加え、咳や痰など呼吸器系のトラブルも招く恐れがあるため注意しましょう。
ストレス
ストレスは自律神経に影響し、胃の機能を低下させる原因となります。
慢性化すると胃潰瘍に発展することもあるため、睡眠をしっかり取る、気分転換を図るなど、適切なストレス対策を行いましょう。
胸焼けを引き起こす
消化器疾患
胃食道逆流症(逆流性食道炎)
胃と食道の境目にある括約筋の機能が低下すると、胃の内容物が食道へ逆流し、炎症を引き起こします。
胸焼けのほか、胃の不快感、胃痛、食べ物の飲み込みにくさ、吐き気などの症状が現れます。放置すると、食道がんや胃がんに繋がる可能性が高くなり、再発しやすい疾患でもあります。気になる症状があった方は、定期的な胃カメラ検査を受けることをお勧めします。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
過剰に分泌された胃酸によって胃や十二指腸の粘膜が傷つき、炎症や潰瘍が生じる疾患です。強い胸焼けや胃痛のほか、膨満感、吐き気、体重減少、吐血、黒色便(タール便)、貧血などが見られることがあります。
胃炎
慢性胃炎
主にピロリ菌感染が原因とされ、胸焼け、胃もたれ、胃痛、吐き気などの症状が続きます。
長期間放置すると、潰瘍や胃がんなどに繋がる可能性があるため、早期のピロリ菌除菌治療が重要です。
当院では胃カメラ検査時に慢性胃炎が疑われれば胃粘膜を採取し培養法によりピロリ菌の有無を調べることが可能です。
胃がん
初期の胃がんでは自覚症状が乏しいこともありますが、胸焼けが現れる場合があります。
胸焼けを放置すると、発見が遅くなり病状が進行する恐れがあるため、早期の胃カメラ検査が重要です。定期的に検査を受け、早期発見・早期治療に努めましょう。
胸焼けと胃もたれの違い
「胸焼け」と「胃もたれ」は似たように思われがちですが、それぞれ症状の現れる部位や感じ方が異なります。
胸焼けは、胃酸が食道へ逆流することで、胸のあたりに焼けるような痛みや、のどや胸を刺すような不快感が生じる症状です。一方で胃もたれは、胃そのものが重く感じたり、食後に膨らんだような不快感、胃の動きが鈍いような感覚が特徴です。 つまり、胸焼けは胸部の刺激感や痛み、胃もたれは胃の重苦しさや膨満感が中心となる症状です。
胸焼けの検査と診断
胸焼けの背景に消化器系の疾患が疑われる場合、医師の判断により以下の検査を実施し、原因の特定と的確な診断を行います。
胃カメラ検査
鼻または口から内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。
必要に応じて病変部の組織を採取し、病理検査を行うことも可能です。多くの消化器疾患の早期発見と正確な診断に役立ちます。
腹部超音波検査
超音波を用いて腹部の臓器を観察する検査で、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの異常を確認できます。
身体への負担が少なく、痛みも伴わないため、安心して受けられる検査です。
胸焼けの予防
胸焼けを防ぐには、食生活や生活習慣の見直しが大切です。暴飲暴食や脂っこい食事、喫煙を避けるほか、日々のストレスを上手にコントロールすることも重要です。
以下のポイントを意識しましょう。
食生活の見直し
暴飲暴食や早食い、就寝前の食事は胃に負担をかけ、逆流を招きやすくなります。脂っこい料理や甘いお菓子、コーヒー、アルコール、柑橘系の果物など、胃酸の分泌を刺激する食品は控えましょう。
また、肥満も腹圧を高める要因となるため、バランスの良い食生活を心がけることが重要です。
禁酒・禁煙
タバコやアルコールは、胃と食道を繋ぐ筋肉の働きを弱め、逆流を引き起こしやすくします。
身体に負担のかからない
姿勢を意識
横になる姿勢によっても胃酸の逆流が起こりやすくなります。右側を下にして眠ると胃酸が逆流しやすくなるため、左側を下にするか、上半身をやや高くして休むとよいでしょう。また、締め付けの強い衣服や前かがみの姿勢も胃に圧力がかかるため、なるべく避けることが望まれます。
薬物による要因
一部の薬の副作用として下部食道括約筋の働きが低下することがあります。それにより逆流がおこりやすくなります。
以下の薬で注意が必要です。
- カルシウム拮抗薬
- 抗コリン薬
- 抗ヒスタミン薬
- 三環系抗うつ薬
胸焼けでお悩みの方は
当院までご相談ください
一時的な胸焼けであり、原因がはっきりしている場合には、市販薬でもある程度の改善が見込めます。
しかし、症状を何度も繰り返す場合や、はっきりとした原因が分からない場合は、消化器の疾患が隠れている可能性もあります。放置すると、逆流性食道炎などへ進行する恐れがあり、注意が必要です。 継続する胸焼けは、胃がんなどのリスク低減のためにも、早めの医療機関での受診が重要です。お悩みの方は、一度当院にご相談ください。